18年間続けてきた有限会社を終了した。
小売業といったところで、
原材料を仕入れデザインし、形にしていく仕事だった。
18年間の業績は満足するものだったし、
その地方ではそれなりに知名度はあったと思う。
小さな商売をしていると、
時代の流れというものに、完全に身を任せているなと思う。
人材の確保、労働環境の改善、あらゆるコストの変動・・・・・などなど。
自分の時間や思考のすべてが、
常々の、 「今はこういう時代だから」に翻弄されていた。
我思う故に
自分の経歴は
大したものではなかった。
卒業後、東京に本社を置く某メーカーに就職し、
エンジニアとして満足のいく給与をもらっていた。
3年を過ごした頃、結婚し生活を安定させなければいけない時期に
デザインの仕事がしたくてあっさり辞めてしまった。
最初から妻は賛成してくれたし、いまでも後悔はしていないと思う。
デザインの仕事は、修行と呼ばれる時期を東京で過ごし、
観光リゾートで成り立っているこの故郷に戻っての開業となった。
貯めたはずの開業資金はすぐに底をつき、
借金を重ね続け、従業員を増やし続けた。
いつも、上手くいっているか不安だったけど、
スタートから順調だったと思う。
そして最後となった日も、
大変だったねと笑顔で居られた。
新たな日々のスタート
たくさんのお客さんに 「次も頑張れよ」と言ってもらえた。
そして今、新たな生活スタイルで日々過ごしている。