本を購入する際は、だいたいの場合が本屋さんに行って棚に並んだ本の背表紙を見て、その時の気分にあったタイトルの本を取り出します。
インスピレーションを信じて大人買い
そして帯に書かれた誘い文句と裏表紙のちょっとしたあらすじをみて気持ちが持っていかれた本を片っ端から、かごに入れてまとめて買いすることが多いです。
本の帯や裏表紙を見て回るのは、とても楽しくて、たまに本を買いに行くと1時間ぐらいは本棚を漁っています。
なので、最終的に自分が買ったものをよく覚えておらず、後々になって気分が変わっていると、「えっ!?」と思うようなものが自宅にあることもあります。
でも、一度惹かれた本は、必ずどっかのタイミングで読んでいて、買って後悔というのはほとんどありません。
読むシチュエーションに合わせて
飛行機の中で読むのに短編集だと中断がしやすいかなという理由で、今回は荻原 浩の「冷蔵庫を抱きしめて」と、静かにゆったり読むイメージで、伊吹有喜の「今はちょっと、ついていないだけ」という厳選した2冊の文庫本を購入しました。
購入して2週間ほど経った後、「今はちょっと、ついていないだけ」を読み始めました。
すぐに主人公の立花浩樹という人物に感情移入してしまい、ゆったりと読むはずが一気に読みふけってしまいました。
「敗者復活」「再起」等、オヤジの心に触れるワード達
いろいろな登場人物が“敗者復活戦” という表現の中、再起動していくのですが“きっかけ” って本当に大事な事だと思い知らされます。
ただ、そのきっかけは動き出さなければ生まれないし、本当に大切なものに気付かなければその機会は逃げてしまうものなんだと思います。
騙し騙されが横行する世の中で、自分に関わる人を見極めるのは簡単な事では無いと思います。
シャイでクールな主人公の立花浩樹が人を許し静かに語る様子は、本の内容のすべてが作り物だと解っていても中年おやじとして憧れます。
この本を読み終えると、帯に書いてあるように、「このコーヒーを飲んだら、もう一回、歩きだしてみようか」って気持ちになります。
作者を軸に検索してみると
とても穏やかなで清潔感のある本の内容に、この本の作者である伊吹有喜の作品がもっと読みたくなり検索してみたところ、恥ずかしながらこの作者が女性ということを今さらながら知りました。
主人公が男性だったので、てっきり有喜君のほうだと勘違いしていました。
しかも、あの永作博美や岡田将生が出演した「四十九日のレシピ」の作者だったという……。
あの「四十九日のレシピ」も
「四十九日のレシピ」は以前、本で読んで感動して、映画を観たほど自分の懐に入ってきた作品でした。
おやじの記憶力は相当ヤバいです。
本屋に行った時に、何か面白そうなものは無いかと作者を軸に探すこともあります。
今回は本を選ぶ時に作者のことは全く気にかけていなかったので、やっぱり自分の好みっていうのはあるのかと思い、ちょっと得した気分になりました。